巷では、新作007No Time To Dieが大ヒット上映中ですが、実はまだ未見です。
あえて観ておりません。
コロナ禍だとか、まだ混雑しているとか、そんな理由ではありません。前4作をじっくり再観賞して007ユニバースをしっかり理解するために時間を掛けているのです。
そこで今回は、お馴染みダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンドの4作目。『スペクター』をおさらい観賞してみました。
実はこんなにも深い映画だったとは・・・と改めて再認識しております。言っておきますが、まだ新作『007 No Time To Die』を未見の方は、必ず前4作をしっかり理解してからご覧いただくことをオススメします。
本作『スペクター』の監督は、前作『007 スカイフォール』、ワンカット風戦争映画で驚かされた『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデス。
前作同様ジェームズ・ボンドの過去や現在の世界情勢を、いろいろとスッキリさせてくれる作品に仕上がっています。
また、前3作品に登場した、ヴィランたちや殺された前M、恋人だったヴェスパーなどの話題もチラッと登場するので、やはり前3作品をご覧いただいてからの方がワクワク感が倍増ですね。
ちなみに過去の登場人物が写っている写真がチラッと出てくるシーンがあるのですが、こういう場合、ギャラなんかはどうなるのでしょうね? 気になります。
長回しの登場シーンから、手に汗握るオープニングイベントが超重要になってくるのですが、あまりに迫力のあるアクションシーンに、思わずストーリーから逸脱しそうになりますが、セリフなど、すべてが重要なカギとなりますので、気を緩めないように観賞しましょう。
ところで、この監督は、長回しが好きなようで、ボンド登場シーンから、いったんカメラが切れるまでの長さに驚きます。この撮影法が後の『1917 命をかけた伝令』活かされているようです。
さて、ストーリーは、メキシコの死者の祭から始まり、ボンドが一人の男を追い詰め殺します。実はこの男は、前作で亡くなった前Mの遺言でボンドに殺害を指示した人物だったのです。
そして、その男の素性を洗ってみると、ある組織スペクターにたどり着きます。そして、スペクターの秘密会議に侵入すると、殺された男の後継者を決めるというものでした。
その後、本作のボンド・ガールとなるレア・セドゥ演じるマドレーヌスワンと出会うのですが、彼女はなんと第1作目からボンドを苦しめてきたミスター・ホワイトの娘。悪人でありながら、自ら死を選ぶのは、やはり愛する娘のため・・・。ボンドは宿敵から、娘の安全を懇願されることになります。
このシーンも前3作を未見の方には、このモジャモジャ頭のオッサンは誰やねん? となっている筈。
その後、すったもんだあって、やがてボンドは、スペクターの秘密基地がある北アフリカに赴きます。そこに世界で起きているすべての犯罪の黒幕にブロフェルドが関わっているのですが、そのブロフェルドの正体は、ボンドとともに幼少期を共にした兄弟のような存在の男だったのです。ブロフェルドの父親が、ボンドにスパイになるべく技術を教えていたのでした。
ブロフェルドを倒し、スペクターの基地を破壊したボンドは、ロンドンに戻りますが、ところがロンドンでは、スペクターの息のかかったCが国家保安センターをスペクターの隠れ基地にしようと企んでいました。MとQがそれを阻止しようと奮闘しているところ、なんとブロフェルドがボンドの前に姿を現わします。
そこで最後の戦いが始まると思いきや、なんだかSAWシリーズのソリッド・スリラーのような仕掛けで、ちょっと地味。
今回のボンド・ガールとなったレア・セドゥは、トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル』にも出演しているのが、ちょっと凄いネタだと思う。ヴィラン役ですけどね。
オススメ度☆5つ
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