お!バカんす家族

2015年、アメリカ映画。

監督、脚本は、ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・フランシス・デイリーが共同で取り組んでいます。

主演は『ハングオーバー』シリーズのエド・ヘルムズ。こういうとぼけた役はピッタリの役者さんですね。

日本では、強調されていませんでしたが、『ホリデーロード4000キロ(邦題)』(1983)から始まる『バケーション』シリーズの5作目となります。これを知っていると知らないでは、面白さがかなり違ってきます。

今までのシリーズで主役を務めていたクラーク(チェビー・チェイス)が、息子のラスティ(エド・ヘルムズ)に交代しています。可能であれば、前4作を観てから、ご覧いただいた方がよろしいか、と。もちろん、クラークも登場しますので、往年のファンには、たまりません。

『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワース、『ウォーキング・デッド』シリーズのノーマン・リーダスなど、脇役が豪華な映画なので、もっとヒットして欲しかったのですが、日本での興行収入は、わずか250万円……トホホな結果です。

まず、失敗となった原因の一つは、邦題でしょう。こんなタイトルでは、窓口で口にするのも恥ずかしいですもんね(最近は、チケット発券機が主流ですが……)。この映画こそ、題名負けの代名詞のような映画です。そして、前述したように、シリーズの最新作であることを、もっと強調するべきだったでしょう。完全な配給側の戦略ミスとなる代表的な例です。

アメリカンチックなドタバタコメディとシュールなギャグ満載の、とっても面白い映画なんですけどねぇ。

すっかり中年のオジサンになったグリズワルド家のラスティ(エド・ヘルムズ)は、格安航空会社のパイロットになっています。オープニングの飛行機内のドタバタもアメリカらしい笑いをとってくれています。

ラスティは結婚して、個性あるキャラの息子が二人います。しかし、家族の絆はバラバラ状態。ラスティはその絆を取り戻すために、車でアメリカ大陸横断の家族旅行に出掛けることにします。

個性ある二人の息子も強烈ですが、一見まともだと思った妻デビー(クリスティーナ・アップルゲイト)も、卒業した大学を訪れたあたりから、強烈な個性を発揮してくれます。

行き先は、子どものころ父クラーク(チェビー・チェイス)の運転で訪れたテーマパーク『ワリーワールド』。この件もシリーズを観た方なら、興味深いところです。しかし、家族は乗り気ではありません。

ラスティは、アルバニア製の中古車をレンタカーとして借りてきますが、そこからすでにトラブルが始まります。なぜ、その車? っていうか、こんな車本当に存在するのか?

そして、行く先々で、人智を越えるトラブルが発生していきます。これは、おススメできるコメディ映画です。

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